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喫煙具のカリスマブランド・柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの謎・その⑥【最終回】

今回まで、手巻きたばこおよびシャグ、はたまたシガレット、ヴェポライザー、キセル、パイプなど様々なたばこにまつわる疑問を柘製作所の代表取締役の三井弘司社長にお聞きしてきましたが、今回で最終回です。

最後はズバリ柘製作所が考える「たばこの未来」と、その上でのたばこの嗜み方について話を聞きました。

ロシアでは黒いカーテンの中に入って…

ーー年々厳しくなっている印象のたばこですが、世界的にはどういう状況なのでしょうか。

三井弘司社長(以下、三井) 世界中、厳しくなっていますよ。

私が訪れた国で一番厳しいのがロシアですね。新型コロナウイルス感染拡大前まで、私はロシアに毎年行っていましたけど、ロシアでは、たばこを人の目に触れさせてはいけないようになっています。

 

ーーどういうことですか?

三井 露出しちゃいけないということです。空港の免税店に入っても、シガレットを売っているコーナーは黒いカーテンが引いてあって、「マルボロが欲しい」って言うとカーテンの奥から出してきてやっと見えるぐらいです。

 

ーーアダルトショップのような……。

三井 それほど厳しいんだけど、そもそもロシアでは「小売店でたばこを露出しちゃいけない」という法律になっちゃっているんですね。

もちろんレストランでもバーでも吸えないですから。まぁ、これは顕著な例ですけど、世界中でたばこが厳しく規制されているのは事実です。

ただ、たばこの美味しさを知っていると、後戻りできないものですよ。

手巻きをやっていると、シガレットに戻れないのと同じで。あるいはパイプとか葉巻を知ってしまうと、手巻きやシガレットに戻れないものです。

もともと、たばこって忙しない生活のなかでも嗜むものです。

作家の誰かが書いていますけど、「人生の句読点」としてたばこを吸うんです。

会話していて途切れたり、何かを成し遂げたときの一服とかね。

有名なもので、アポロ13号の打ち上げの話があります。

アポロ13号が無事打ち上がったとき、管制塔にいたスタッフはそのお祝いとして全員で葉巻を吸ったそうです。

また、ヨーロッパ、アメリカの大企業ではかつて無事に株主総会が終わった後、みんなで酒を飲みながら葉巻を嗜む習慣があったようです。

あるいはフランスではフルコースの料理を食べた後、デザート、コーヒー、葉巻が出されることもあったようです。

そうやって忙しない生活の中で気持ちを落ち着かせる、リラックスさせるためにたばこがあると思うんだけど、それを十把一絡げに「いかん!」というのは正直を言うと、ナンセンスなことではないかと思っています。

↑ロシア国内の禁煙表示

声高にたばこの利点を言えないもどかしさ

ーーたばこには沈静させる作用だけでなく、高揚させる作用もあるように個人的には思います。

たとえば自分の職業は原稿を書くものですが、たばこを吸いながらだと、頭がよく回るような気がします。錯覚でしょうか。

三井 たばこにまつわる健康問題を頭から否定するつもりはないですし、「健康問題とたばこ」というところで商売をしている立場ではないので、多くは語れません。

また、医学が専門でもないですから明言はできないですが、ただ愛煙家の方からは「たばこには沈静と発奮双方の作用があるのではないか」という話はよく聞きます。

私自身はずっとたばこを吸い続けて、一度も禁煙したことがないですけど、一つ体感で言えることは「たばこ、うまいな」と思えている間は、まだ体は大丈夫なんじゃないかということです。

「いや、なんか最近たばこがうまくないんだよな」「もう吸いたくないしヤメよっかな」なんて思うときは、もしかしたら体のどこかで悲鳴を上げているかもしれません。

こういった話は、科学的根拠がないのであくまでも私の主観ですが、実はたばこにも良いところがいっぱいあるはずなのに、こういうことを声高にアナウンスできないもどかしさはあります。

↑世界中で嗜まれているたばこ。写真はイタリアのたばこ店

これからのたばこは必需品ではなく嗜好品に

ーーなかなか厳しい今ですが、今後のたばこを取り巻く環境、マーケットの中で柘製作所はどんな姿勢でたばこと喫煙具を提供していきたいと考えていますか?

三井 30~40年前は成人の60~70%が喫煙者だった時代もありました。

しかし、今はもう20%を切っています。圧倒的にたばこを吸う人が少なくなっている今ですが、だからこそ「必需品」ではなく「嗜好品」として贅沢にたばこを楽しむための商品を開発・販売していきたいと考えています。

要はお酒と同じものですね。お酒もわきまえずに飲めば、体を壊すし、他人に迷惑をかけてしまうことがあります。

それと同じで、たばこも嗜みたい人がわきまえながら楽しんでいけば良いと思います。

当社は世界中のたばこに関わるメーカーや業者と取り引きがあり、これからも愛煙家の方に喜んでいただけるようなアイテムをご提案していきたいと思います。

当社が提案する喫煙具はあくまでも昔ながらのたばこではありますが、是非今後も注目していただければ幸いです。

↑世界中から集めたというマッチ箱のラベルのコレクションが柘製作所にありました。喫煙にまつわるあらゆるものを愛する柘製作所。今後にも是非ご注目を!

様々な質問に答えてくださった三井社長、どうもありがとうございました。

愛煙家の方にとっては目からウロコが落ちるような貴重な話ばかりだったと思いますが、いかがでしたでしょうか。

今後も、柘製作所の商品に注目していきたいと思いました。

 

▶︎ 取材記事リンク

喫煙具のカリスマブランド・柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの謎・その①

喫煙具のカリスマブランド・柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの謎・その②

喫煙具のカリスマブランド・柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの謎・その③

喫煙具のカリスマブランド・柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの謎・その④

喫煙具のカリスマブランド・柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの謎・その⑤

喫煙具のカリスマブランド・柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの謎・その⑥【最終回】

松田義人

松田義人(まつだ・よしひと)

ヘビースモーカーで「タバコなら加熱式、電子、紙巻きなんでも来い」の編集者・ライター。一番好きなタバコは台湾の「新楽園」という銘柄。


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