【第1回】柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの歴史|CAPNOS

【第1回】柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの歴史

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ヘビースモーカーで「タバコなら加熱式、電子、紙巻きなんでも来い」の編集者・ライター。一番好きなタバコは台湾の「新楽園」という銘柄。
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『CAPNOS』のシャグレビューでは、加熱式たばこ・手巻き双方の喫味の違いをご紹介していますが、特に手巻きで試すにあたっては、様々なアイテムが必要になってきます。

手巻きでは最低でもペーパーが要ります。さらにフィルター、ローラーもあるほうが良いでしょう。

さらにこだわり始めると、手巻きサイズを変えてみたくなったり、ローラーにもメタル式、バンブー式などがあるため、自分ならではのこだわりのアイテムを揃えたくなります。

こういった手巻きたばこにまつわる数々のアイテムを探していると、必ず目にする「柘製作所」の名前。

様々な手巻きアイテムはもちろん、手巻きたばこそのものやパイプ、キセルの関連商品などを幅広く展開しているメーカーです。

さらに深堀りしてみると、同メーカーの歴史は80年以上にも及び、喫煙者の間ではある種カリスマブランドとして根強い支持があるようです。

今回はその柘製作所を訪ね、同社代表取締役の三井弘司社長を突撃取材。

ジワジワと高まるシャグ市場と、古くから伝わる手巻きたばこの嗜みと、様々な謎について全6回にわたって教えを請うことになりました。

↑柘製作所代表取締役の三井弘司社長。10代の頃からのライター好きが高じて喫煙具に魅了され、ファッション業界から同社に転職。パイプ作りの見習いから始まり、30年以上の勤務を経て社長の役職に。バイク、洋服など、多彩な趣味を持たれている方です

知られざる日本の手巻きたばこの歴史

ーーまず、柘製作所の成り立ち、変遷からお聞かせください。

三井弘司社長(以下、三井) 元々の生業は、創業者が職人で象牙のシガレットホルダーを作っていました。

後にパイプ全般を作るようになり、1960~1970年代に海外市場にも打って出て、輸出を盛んに始めました。

さらに1980年代には、日本でのたばこ市場が専売から民営化になり貿易の自由化が始まったことを受け、たばこ自体も弊社で輸入し、日本国内のたばこ屋さんに卸す仕事を併せてやるようになりました。

現在は、パイプ、キセル、手巻きたばこ、シガレットと喫煙具全般を幅広く扱っています。

↑柘製作所の創業者・拓恭一郎氏(故人)。三井社長によれば「おっかねぇ人で私もよく怒られたけど、日本の喫煙市場においては多大な貢献をした尊敬する人です」とのこと

↑柘製作所による象牙を使ったパイプ

ーー日本のたばこの歴史において、古くから喫煙具に深く関わっている柘製作所ですが、近年注目を浴びているシャグ、手巻きたばこの歴史についてお聞かせください。

三井 第二次世界大戦のときに、全国にあるたばこ工場が爆撃されたことで、戦後間もなくは食料と一緒にたばこもアメリカから放出されるようになりました。

しかし、当初はシガレットはなく、何故かパイプ用のたばこのみが放出されました。

当時の庶民はたばこが吸いたくてしょうがない。

でも、パイプ用のたばこしかなかったため、それまでは馴染みが薄かったパイプを求めてうちの会社に行列をなしたようです。

それでパイプを手に入れた人は、パイプでたばこを嗜むようになったのですが、手に入れられなかった人は、辞書を破ってペーパーにし、パイプ用の葉を巻いて吸うこともあったようです。

これこそが実は日本での、手巻きたばこの始まりと言っても良いかもしれません。

あるいは戦後のシガレットの品薄状態の中、「モク拾い」という職業もありました。要は街中に落ちている吸殻を針で刺して持ち帰り、それをほぐして巻き直してたばこにするという仕事です。

ですから、手巻きたばこというのは古くからあったと言えるのですが、やがて高度成長期を迎えます。

喫煙具として一定の支持があったパイプやキセルは仕込むのに時間がかかることもあり、流通量が安定してきたシガレットの支持が高まり、「たばこ」イコール「シガレット」と認知されるようになり、それからずっとシガレット市場がメインになっていきました。

↑創業以来、シガレットだけに限らず、手巻き、パイプ、キセルといった様々な喫煙具やたばこ葉販売に力を注いできた柘製作所

今、手巻きたばこやシャグが注目を浴びている理由

ーーシガレットがたばこの主流になって、おそらく70年以上は経っていると思いますが、今改めて手巻きたばこが再び注目を浴びているのは何故ですか?

三井 国内では今から11年前に手巻きのブームが訪れました。

世界的に行われたたばこの大増税があり、特にシガレットは税率が高いため、例えばイギリスでは今、シガレットが1箱千円を超えるような現象になっています。

その点、シャグはシガレットに比べれば税率が低いため、マネーセーブのためにヨーロッパで「手巻きたばこ」の支持が高まっていったんですね。

私もドイツなどで手巻きをしている人を見て最初は驚きました。

「なんで手で巻いてんの?」と聞くと、「もうシガレットは高くて買えないから」と言うわけです。

私はヨーロッパの現象を生で感じていたものですから、今の日本での手巻きたばこの支持はある程度予測していました。

2010年10月1日の増税日の翌日は、大変でした。電話が鳴りっぱなし(笑)。

「手巻きたばこってなんだ」

「手巻きを教えてくれ」

「手巻きができる道具を買わせてくれ」

というお問い合わせをいただいて。喫煙具を扱う当社としては嬉しい悲鳴でしたが、以降、シャグおよび手巻きたばこが認知され、様々な道具も含めて喫煙者の方から注目を浴びるようになりました。

↑柘製作所が展開するブラック・スパイダーシリーズ。写真のチョコレートのほか、ココナッツ・ミルク、アイスバニラ、カフェバニラ、ジンジャーエール、アマゾンガラナ、チェリーコーラの合計7フレーバーがあり、いずれも手巻き/ヴェポライザー愛好家の間でも支持が厚いシャグです。各30g入り・800円(税込)

↑こちらも柘製作所が手巻きたばこ用に開発したシャグ、ワイルドバイソン。厳選したバージニア葉100%のナチュラルテイスト。35g入り・940円(税込)

シガレット・手巻き用、パイプ用、キセル用のたばこ葉の違いとは!?

ーー手巻きやヴェポライザーで吸うためのシャグと、シガレット、パイプ、キセルでたばこの葉はそれぞれ違うのでしょうか。

三井 基本的にはたばこ葉の刻み幅が違うんですよ。

世界的な慣習で、例えば「手巻き用なら○ミリ」「キセル用なら○ミリ」と決まっているんですね。例えば、下記になります。

  • 手巻き用……幅0.3~0.8mm
  • シガレット用……幅0.8~1.2mm
  • パイプ用……1.2mm以上
  • キセル用……幅0.1~0.3mm

たばこ葉の主要品種はバージニア葉、オリエント葉、バーレー葉などがあり、そのブレンドの配合比で喫味が変わってくるのですが、基本的には刻み幅が違うだけで中身は同じです。

次回はさらに深く、手巻き用シャグの秘密について三井社長にお話をお聞きします。お楽しみに!

次記事:【第2回】柘製作所に聞いた! シャグのペーパーの疑問

 

▶︎ 取材記事リンク

【第1回】柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの歴史

【第2回】柘製作所に聞いた! シャグのペーパーの疑問

【第3回】柘製作所に聞いた! 手巻きたばこの巻き方、ブレンド方法

【第4回】柘製作所に聞いた! スローバーニング、フリーバーニングとは?

【第5回】柘製作所に聞いた! 手巻きたばことヴェポライザー、パイプ、キセルの違い

【最終回】柘製作所に聞いた!たばこの未来

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